英語を学習をしている方からよく聞く声
「やってもやってもキリがない!」
「いつまでやったらペラペラになるのか・・・」
こんな風に思ったことがあるのは、あなただけではありませんよ!
英語学習には壁があって当然?
英語学習をされている皆さんに質問です。
ゴールまで、何時間、何を勉強をしたらたどり着けるか、はっきり見えていますか?
この質問に自信をもって「ハイ!」と言える方はいないはずです。
なぜなら、同じように勉強しても人によって成果の出方が違うからです。
ある程度の目安の時間や学習量を示すことは出来ますが、最終的には「達成までやるしかない」のです。
英語を学ぶこと自体が目標になっている方、つまり、学習によってもたらされる成長ではなく、学ぶ行為自体を楽しんでいる方は、どんな状況であれ続けていけますが、明確な目標がある場合、この2つの原因でくじけてしまいやすいです。
- 目標までの目安の学習量と、今までの学習量によって進んだ距離から、目標達成までが果てしなく遠いことに気付き、打ちのめされてしまう。
- 現在地は分かるものの、霧の中を進んでいるようで、目標にどのくらい近づいているのか全く検討がつかず、足踏みしているような感覚に襲われてしまう。
山登りやちょっときついハイキングをしたことがある方は感じたことがあるかもしれませんが、「山頂まであと1キロ」とか、「Aルート 所要時間目安40分」など、ある程度の情報があれば「あと少し」と自分を奮い立たせることができます。
ところが、「この先山頂」という看板を半日も前に見て、ひたすら歩き続けているのに周りが木に覆われていて、自分が本当に山頂に向けて登っているのか、それとも同じところをぐるぐる回っているのかわからなくなってしまっていたら、進み続けることにも不安を感じるかもしれません。
英語の学習目標が、「1000単語覚える」とか、「TOEICで600点を取る」など、数値化されたものであれば、今の自分と目標までの距離が視覚化できるため、着実に前へ進み続けることができます。
しかし、目標が「英語がスムーズに話せるようになる」とか「ネイティブと自信をもって会話できるようになる」となると、積み上げる毎日の学習によって、どのくらい目的地に近づくのかを明確に知ることは難しく、壁を感じやすくなるのです。
対策その1:目標と自分の英語力を視覚化する
目標の方角は分かっても、自分の一歩がどのくらい大きいのか、あとどのくらいかかるのかがわからないことでくじけやすいのであれば、ゴールも自分の英語力も視覚化してしまうのが一つです。
先ほどの「英語がスムーズに話せるようになる」という目標を具体化してみると、例えばこんな感じになります。
- ネイティブが2人以上の会話の中で、どんな話題でも自分の意見を積極的に言えるレベル
- 言うことをある程度準備すれば、1つのトピックについて、原稿を見ないで英語で話し続けられるレベル
- 自分のことについて正しい文法を使って3文以上、きれいな発音で話すことができるレベル
それぞれ、「スムーズ」のレベルが違うのがお分かりいただけますでしょうか。
「スムーズに話す自分」をイメージして、それを励みに学習を進めるのは良いことです。
ただ、少なくとも自分の中では「スムーズに話す自分」が「客観的にどんなことがどのように出来る自分」なのかをはっきりさせておく必要があります。
その上で、今の自分ができることをはっきりさせると、距離感がつかみやすくなります。
例えば、上の3を目標にするとしたら、今は1文しか作れないのか、3文作れるけど文法が間違っているのか、発音に改善の余地ありなのか。
少し自分を客観的に見つめて、目標はどのくらい離れたところにあるのか、どの方向に進んだらいいのか、を確認してみましょう。
対策その2:何はともあれ、進んだ自分を褒める!
もう一つの対策は、自分を褒めて労わること。
個人差はあるとはいえ、英語習得するためには長い時間と労力が必要です。
一般的には3000時間かかるとされている長い道のり、始めて間もない頃は、ゴールまでの果てしない道のりばかりに意識が行ってしまい、打ちのめされた気持ちになるのも当然です。
前を見て歩き続けることは大事。
でも、疲れたな、と思ったら、たまには後ろを振り返って、ここまで歩いてきた自分を褒めてあげてください。
英語学習をしている時は、当然ながら目標とする英語ばかりを目にしがちです。テキストの完璧な英語、覚えたい単語、シャドーイングするためのネイティブの音声・・・。
何度も練習しても思ったように出来ないと、「自分の英語は・・・」なんて落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
前を向いている間は、自分と目標の間に距離があるのは当然です!
目標を達成したら、たいていの人は次の目標を立てます。
つまり、いつも自分と目標の間には距離があるものなのです。
スタート時の自分の英語力を記録する
それを回避するためにも、「スタート時の自分の英語力を記録しておく」のがとても大事。
そうすることで、前へ進んでるんだ、と実感できるのです。
何か英語で書いたものを残しておいても良いですし、TOEICなど目に見える試験を受けるのもお勧めです。テキストを読み上げてみてそれを録音するとか、リーディングスピード(WPM:1分間に読める単語数)を記録しておくのもお勧めです。
対策その1とも重なりますが、「スタート時の英語」も何かしらの形で見える化し、記録しておきましょう。
英会話スクールなどに入っている方は、テキストのレベルで上達が分かったり、担任の先生が「入った時はこうだったのよ~」なんて教えてくれるかもしれませんが、自分でも記録しておくことで、自己肯定が必要な時にいつでも振り返ることができます。
学習の記録を振り返る
ある一定期間学習をしていると、必ず「停滞期」と言うのが訪れます。
停滞期の間は、なかなか目に見えた成長を感じにくいので、モチベーションが下がりがち。
そんな時には、学習の記録をつけ、英語学習に割いた労力と時間を褒める材料にしましょう。
アプリで学習記録をつけたり、SNSで学習記録を公開したり、学習した日は手帳やカレンダーにシールを貼ったり。
自分が続けやすい方法で学習記録をつけていくと、3日続けた!1週間続けた!1ヶ月続けた!と、徐々に積みあがっていく記録を見て、「自分はえらい!」とほめてあげましょう。
積み上げられる学習時間をモチベーションに変えて、例えば100時間勉強したらご褒美に飲みに行こう!とか、ちょっといい紅茶を買おう!など、決めてみるのも良いかもしれません。
まとめ
英語学習は、楽しい時もあれば、思ったように結果が出ず焦ったり、つらくなったりすることもあるものです。
目標に向かう道だけをひたすら眺め続けるのではなく、たまには今まで進んできた道を振り返り、よくやった!と自分を認めてあげながら、英語との長い付き合いを楽しんでいきましょう。