概要
レシテーションとは暗唱のこと。トレーニングしたものを何も見ないで話すというトレーニングです。
何も見ないで話せる英語は完全に自分のものになっているということです。
通常は音読トレーニングや音読筆写など、トレーニングを行った後に行い、使えるレベルにまでもっていけたかを確認します。
レシテーションでは一字一句正しく暗唱できていなくても、同じ内容を別の正しい英語で言い換えられていればOKです。記憶力のトレーニングではないので、練習した英文量が多い場合は、ノートテイキングでメモしたキーワードなどを使って行っても良いです。
録音し、内容だけでなく発音なども確認してみるのもとても効果的です。
トレーニングの効能
トレーニング素材に対しての自分のレベル確認
レシテーションは、トレーニング素材を1度聞いたり読んだりした後にすぐ行うこともできます。一度読んだり聞いただけで理解した内容を正しく再生するのであれば、その素材は簡単すぎるかもしれません。
また、トレーニング前に1度行い、トレーニング後仕上げに行うのもおすすめです。トレーニング効果を実感できます。
定着度合の確認
自分の力で話せるレベルまでトレーニング素材が自分のものになったかどうかを確認するための簡単な方法です。
必ずしも完全暗記のレベルまで目指す必要はありませんが、自分が知らなかった言い回しや単語を含む文、初めに聞いた時にわからなかった部分などは、トレーニング完了の時点で正確に再生できるようになっていることが望ましいです。
トレーニング直後に曖昧な部分は、時間が経つほどにさらにあやふやになってしまいます。補強が必要だと感じる部分は、音読やシャドーイング、音読筆写や速写などのトレーニングに戻って、再度定着を図りましょう。
自然な英語で話すためのトレーニング
ある程度のボリュームのトレーニング素材を利用していると、話の流れを完璧に覚えていないことがあります。
例えば、”She was holding a thick red book when she ran into John.” という文を練習していたのに、”She was carrying a thick red book when she ran into John.” と言ってしまったとしても、全く問題ありません。
丸暗記のテストではありませんので、伝えたい情報が正しい英語で伝えられるようになっていれば大丈夫なのです。
「家を出て電車に乗って海へ行きました。」が、「家をでて海へ行きました。そこへは電車で行きました。」となってしまっても良いのです。
自分の中に吸収した情報をいかにアウトプットするかという練習です。
トレーニング方法
準備するもの
- 鉛筆・ペン
- スクリプト(読まれる英文が書き起こされているもの)
- 録音用機材(スマホ、ボイスレコーダーなど)※オプショナル
トレーニング手順
- (録音の準備をして)練習した英文を声に出して最後まで言う。
- スクリプトを見て、自分の話したことと比べてみる。
または、録音音声を聞いて確認する。 - 間違えていた部分、言えなかった部分などがあれば、復習する
トレーニングのコツ
完全コピー以外にも正解はあることを心してトレーニングに臨みましょう。
むしろ、情報を自分の中で消化した上で持っている別の方法で表現できているのは望ましいことです。
英語として間違っているところはしっかりと復習し、覚えておきたい表現などはしっかりと定着を図りますが、レシテーションはアウトプットのトレーニングとしてとらえ、最後まで言い切れたら、自分を褒めつつ上達実感を感じ、モチベーションをキープしていきましょう。
おすすめの組み合わせトレーニング
ノートテイキング
トレーニングの初めにノートテイキングを行うことで、全て正しいとは限りませんが、キーワードを書き留めておくことができます。
その後トレーニング後レシテーションを行うにあたって、情報量が多すぎて英語の問題ではなく思い出せないということもあるかと思います。そういう場合には、ノートテイキングで書き留めたキーワードをヒントにレシテーションを行うのがおすすめです。
音読
まずは、音読でトレーニングで英文を定着させましょう。
意味や音を確認した後、何度も音読を繰り返すことで、英文を定着させることができます。定着していないと暗唱することはできません。
音読筆写
定着が甘いと感じる部分が見つかったら、音読筆写でしっかりと定着させましょう。
トレーニングの目的は、最速で覚えることではありません。何度も繰り返して、確実に自分の力にしていくことです。
少しずつ定着が甘い部分をなくしていくことで、語彙や表現が身についたり、正しい英語構文が身につき英語回路が構築されたりしていきます。