「時間がない」には「すき間時間の活用」と「ながら勉強」
学習の継続が難しい、または、英語の学習を始めることが難しい理由に、「時間がない」は常に上位に入ってきます。
「時間がない」にもいろんなパターンがありますが、英語勉強にまとまった時間を確保しなくてはと、気持ちがいっぱいいっぱいになってしまっている場合も少なくありません。
英語学習にまとまった時間は必須ではありません!
「すき間時間の活用」と「ながら勉強」をうまく使えば、今まで見えなかった「英語学習のための時間」が見えてくるはずです。
そもそも、英語学習は、1回3時間を週に1日やるより、1回15分で1日に1~2回を毎日やったほうが効果的。2時間かけてTOEICの模擬試験をやる、など、まとまった時間をかけることが必要とされる時もありますが、毎日少しずつでも続けること、そして、頻度を増やすことが効果的学習につながります。
あなたの生活のすきま時間とながら勉強時間をチェック!
では、実際にどれだけの時間を確保できるのか、自分の生活を振りかえってみましょう。
<すき間時間>
・電車の待ち時間
・一人ランチで料理が出てくるまでの間
・ご飯を食べ終わり、だらだらとテレビを見ている間
・約束より早く着いてカフェで友達を待つ間
・スマホで暇つぶしのゲームをしている時間
・寝る前になんとなくSNSを見ている時間
<ながら勉強>
・お風呂につかりながら、またはシャワーを浴びながら
・歯磨きをしながら
・電車に乗りながら
・トイレに座りながら
・料理をしながら
・歩きながら
・洗濯物を干しながら
時間がみつかったら、あとはその時間や場所に合った方法で英語の勉強法をいくつか考えてみましょう。
必ずしも机に向かって勉強することが必要なわけではありません。
お風呂で音読をしたり、歩きながらリスニングをしたり、電車で単語の勉強をしたり・・・。
色々な勉強方法のストックを用意しておけば、勉強時間を積み上げるのは簡単です。
物理的に時間が取れないときの対処法
その1 現実的なプランを立てる
英語をやりたい気持ちはあっても、物理的に英語に取り組む時間が取れない場合もあるかもしれません。
もしあなたがまだ英語学習を始める前なのだとしたら、目標レベルに達するために、いつまでにどのくらい勉強しなくてはいけないのか、実際にその学習時間を作ることは可能なのか、客観的に考えてプランを立てましょう。
私たちは、自分の計画となると「ちょっと頑張ればこのくらいで行けるだろう」という視点で計画を立てがちです。
仕事の状況が全て理想的な状況で、しかも自分の頑張りもあってようやく達成できるような計画を立ててしまうと、計画倒れが濃厚です。
忙しい中、無理をして体調不良になるなどして英語嫌いになったり、もしくは忙しいを言い訳にやらないのが当たり前になってしまったり・・・。
どちらの場合でも、次のスタートを切るハードルがとてつもなく上がってしまいます。
その2 いくつかパターンを決めておく
もう一つの方法は、起こりうる障害を想定して、あらかじめそれが起こった場合にどうするか、決めておくことです。
毎日夕飯の後2時間勉強する、という計画を立てたとしましょう。
ある日職場でトラブルが起き、急遽残業、帰ってきたのは夜11時で、ご飯を食べてお風呂に入ってすぐ就寝。2時間の英語の勉強は消えてしまいました。
不思議なもので、一度「仕方がなくできなかった」という日があると、少しでもベストコンディションでないと、「今日は疲れているから」「明日は大事な会議があるから夜更かしできない」「どうしても今日見なくてはいけないテレビが」「なんだかちょっと頭が重い気がする」「突然友達から電話がかかってきて」などなど、出来ない言い訳があなたの英語学習を阻み続けることになります。
私も経験済みです・・・。
計画を成功させるためには、意思の力だけに頼ると失敗しがち。
何らかの理由で計画が崩れてしまったとしても、決めた学習時間または学習範囲を確保するために、いくつかの失敗パターンを踏まえ、あらかじめ回避するための計画しておきましょう。
これはif-thenプランニングという手法で、「もしこうなったら、こうする」というのを、思い描ける挫折パターンごとに具体的に決めておくのです。
例えば、残業が入って帰宅が遅くなったら、夕飯の時はテレビをつけず、英語のリスニング音声を聞き、その後シャワーを浴びながら音読をする、と言った具合です。
英語の上達は、最初は坂道になっており、その後階段になります。
最初スタートするのに相当なエネルギーを使うのに、坂の途中でやめてしまうと、コロコロと元の位置に戻ってしまいます。
ある程度安定した英語力を身につけるまで、少しずつでも進み続けることを心がけましょう。
その3 チートデイを活用する
やろうと思って計画を立てて出来ない日が続いてしまうと、「今日も英語をできなかった自分はダメな人間だ」と思いがち。
英語学習に対してネガティブな気持ちが湧いてきて、モチベーションも下がりやすくなるだけでなく、出来ない日が続くと「ダメな自分」が当たり前になってしまいます。
先ほども触れた「できなくても仕方がない理由」に、無意識に「自分はダメな人間だからできなくても仕方ない」が組み込まれてしまうのです。
それを回避するために、ダイエットのようにチートデイを作ってみましょう。英語の場合はできれば毎日触れた方がいいので、例えば、勉強ではなく通勤時間に洋楽をきいて終わりにする、など、自分の負担にならない簡単なものに置き換える日を作っておくのがお勧めです。
それでも難しい場合には、一切英語に触れない日を作ってもいいでしょう。
その一日があることで、他の日に休まない理由が生まれます。
ただし、今日は忙しいから今日をチートデイにしよう、と、突然決めるのはダメです!
やると決めてある日は、if-thenプランニングを活用し、何とか学習するようにしましょう。
どうしても他のことが忙しい場合
仕事が繁忙期で毎日朝早くから終電すぎまで仕事、昼休みもパンをかじりながらパソコンに向かって仕事をし、帰りの電車で睡眠時間を確保し、帰ったらシャワーを浴びてすぐ就寝・・・。
人生の中で、英語以外のものに100%の比重で取り組まなくてはいけないとしたら、それは英語を学習するベストタイミングではないかもしれません。
現実的なプランを立てるというところでもお話ししましたが、達成したい目標と期限、そして現状と照らし合わせ、本当に今英語をやるべきなのか、やりたいのか、じっくり考えてみてください。
あれもこれもやりたいからと、それほど必要性に迫られていないのに英語を始めると、他の優先度の高いことに押されて挫折しやすくなります。
いずれ英語をやりたいと思っているのであれば、仕事、プライベートなど、色々な状況を長期的に考えて、いつの時点で英語をやるのが現実的なのかを考え、計画に落とし込んでいきましょう。
ただし、何らかの理由でものすごく忙しいのにも関わらず、英語もどうしても必要だという場合は、英語学習ができる方法を考えましょう。
今行っている事を全て同じ様にやっていては、新しいことをやる時間を捻出できません。
一日は24時間しかありません。朝起きたらジョギングに行き、ご飯を作り、ゆっくり食事をいただき、仕事も手を抜かず思いっ切りやって、仕事後の同僚との付き合いも欠かさず、帰ったら英語の勉強は2時間、お気に入りのドラマを見て、お風呂にゆっくりつかり、筋トレとストレッチを1時間かけて行い、美容のために睡眠時間は8時間。
どう考えても24時間では足りません。
スマホの時間、のんびりテレビを見る時間、削れるものはありませんか。
睡眠時間を削っても時間を捻出しなくてはいけないのであれば、何分早く起きますか、または遅く寝ますか。
今やっている家事や仕事、人に頼めること、少しでも効率化できる方法などはありませんか。
プロのサービスや機械などを使うことで、捻出できる時間はありませんか。
自分軸ではなく、自分が自分のコンサルタントだとしたら、どのようなアドバイスをするか、他人事として自分の生活を振り返ってみることをお勧めします。
まとめ
英語ができるようになると、見える世界は必ず変わります。
ただし、英語は学問というよりはスポーツのようなもの。
スポーツがある程度の実力をつけて、自然に体が動くようになるためには、しっかりと練習を積み重ね、体で覚えていくしかないように、英語も自然に反応し、思ったように意思疎通ができるようになるためには、英語を体で覚える必要があります。
そのためには、英語学習を習慣化し、生活の一部に取り入れてしまうこと。今回はそのためのコツをご紹介しました。
うまく行っていない時は、一度立ち止まって自分の生活、取り組み、気持ちに向き合い、計画を立て直して再スタートしてみましょう。
気合と根性で乗り切るよりは、客観的な再スタートを切った方が、成功しやすいはずです。