一発屋で終わらないために…

皆さんは、早起きは得意ですか?
皆さんは早起きが得意ですか?私はめちゃくちゃ苦手で、朝活をしている方の話を聞くたび「まあ、私には無理だよね…」と思っていました。

以前、たまたま早く目が覚めてそのまま起きて「朝活」したことがあります。気持ちがよくて「朝活の世界ってこんななんだ!」と感動し、SNSに投稿したのを覚えています。

でも、その一日で何かが変わることはありませんでした。当然ですよね。その日の作業が少しはかどって気持ち良い一日が過ごせただけでしたから。そして2日目の朝活は訪れませんでした。

さらにいうと、そこから2日目の朝活は訪れませんでした。
まさに「一発屋」だったんです。

そんな私が今年に入って始めた朝活、30週続けて分かった、習慣化の本当の力について、今日はお話します。


きっかけは、生徒さんの一言

今年1月から始めた朝活。
朝が苦手な私がなぜ始めたのか。それは、自分のスクールでの生徒さんの言葉がきっかけでした。

「最近朝活やってて、続いてるんです」

その話を聞いて、すごいなという気持ちと、いいなという気持ちが湧いてきました。

「一人じゃできなくても、みんなで約束したらできるかも」 「毎日じゃなく、週1回ぐらいなら頑張れるかも」

そこで「一緒にやりません?」と声をかけました。
毎週木曜6時〜7時半、画面オフでそれぞれが黙々と作業する90分の”もくもく朝活”が始まったのです。

仲間を募ると20人以上が「やりたい!」と集まってくれて、時には14人が参加してくれることも。

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勢いで始めた続けることの難しさと支え

始めたのは勢いでした。
私はもともと行動力がある方なので、「やる!」の第一声を上げるのはそれほど難しくありません。でも、そこからがなかなかきつい。

冬の朝は寒く、温かい布団から出てしもやけができた指でパソコンをたたく…
面倒くさいし、もっとぬくぬく寝ていたい!

そんな気持ちを払拭できたのは、完全に「私がいないとZoomを開けない」という責任感と、一緒に朝活をしてくれる仲間がいたからでした。

実は、一度寝坊してしまったことがありました。
起きたら7時半!やばい!と思ってグループのチャットに謝罪の投稿をしたら、みんなが「何かあったかと心配した〜」と声をかけてくれたんです。その温かさに、「もう寝坊しない!」と心に誓いました。

体調不良で休んだ週も、予定でキャンセルした週もありましたが、今週でちょうど30週目。続けることで見えてきた世界があります。

あの時見た「幻の景色」の正体

単発でたまたま起きた朝の初めての朝活。確かに気持ちよかったのですが、それは一瞬のドーパミンによる高揚感。

やるといいのはわかっている。
でも絶対やらなくてはいけないわけもない。

そういうことを習慣化するのは、人間の脳の仕組みとして難しいものです。
私たちの脳の最大のミッションは、「安心安全」を守ること。
だから、脳の考え方はこうです。

「今生きているんだから、何か変えて危険になったらどうするの!?」

これが、脳が「現状維持」しようとする理由で、恒常性(ホメオスタシス)とも呼ばれています。

とはいえ、ここを打破しないと習慣化はできない。
ということで、究極の三日坊主の私は色々コツを調べました。(書籍も書いているので、ぜひ読んでみてください。)
ゼロから英語学習を継続するための完全ロードマップ: 自分の脳を味方にして三日坊主を卒業する7つのステップを公開

そしてわかったこと。

環境づくりが一番大事だということ。
一発屋の「行動した満足感」や「その時の充実度」はもちろんあるんですが、それはすぐに消えてしまう幻なんです。
本当の変化は、地味な積み重ねの先にしかありません。

30週続けると、世界は変わる

約8ヶ月続けてみて、こんな風に世界が変わりました。

  • 木曜に朝活をするために、水曜の夜の過ごし方を工夫するようになった
  • 90分をどう使うか、自然と”目的意識”を持つようになった
  • 「できた」という小さな積み重ねが、自分を変えていった

そして、水曜の夜にそわそわすることもなくなったし、自然に起きられる朝も増えてきました。

歯科矯正に学ぶ習慣化の本質

実は私、歯科矯正をしたことがあります。

マウスピースタイプの歯科矯正で、今の歯型から理想の歯型まで、少しずつ理想の歯並びに近づくプラスチックの歯型をいくつも用意します。まず2週間着用し、動いたら新しい歯型に変えて2週間、というように矯正を行う方法でした。

はじめはめちゃくちゃ痛いんです。でもだんだん慣れてきて、痛くなくなる頃に新しい型に変える。この繰り返しで2年ほどかかって矯正が終了。

そこからリテイナー生活が始まります。
リテイナーというのは、矯正した歯並びをキープするための型で、一般的に矯正にかかった期間の2倍必要と言われています。
もとに戻ろうとする力はすさまじく、最初のうちは数日忘れると着けた時にものすごく痛いんです。

もとに戻ろうとする力ってすさまじくて、数日忘れていると、リテイナーを着けた時にものすごく痛いんですよ!

15年以上経った今でも、たまにリテイナーを装着すると「きついな」と感じることがあります。

何事も、モノにしようと思ったら、習慣化して継続する。
これしかないんですよね。

すべてに共通する継続の法則

この気づき、何に対しても言えます。

ビジネスでも:
・セミナーに1回出ただけでは変われない
・SNSを1回投稿しただけでは集客につながらない
・「よしやろう!」と一歩踏み出すだけでは成果は出ない
英語学習でも:
・単語を1ページやったところで効果はない
・音読だって、会話練習だって、一日やっても無意味
・リールを1つ聞いたところで力にはならない

習慣化、行動の積み重ねでしか、自分の理想の現実は作り出せないんです。

最初の一歩は、勢いで踏み出せます。
でもそのあと、習慣に落とし込む仕組みや、共に歩む環境がなければ、すぐに止まってしまう。

結果を出す人とそうでない人の違いは、この「習慣化のための環境」を作れるかどうかだと強く感じます。

「一発屋」の誘惑に負けてはいけない

「一発屋」は、気分がいいんです。新しいことやるときは、脳内にドーパミンという興奮物質が出て、ワクワクするから。

でも、それを求めて、新しいことに次々と手を出していては、本当に大事なものを手に入れられません。
三日坊主の自分と朝活を続けた自分を振り返り、改めてそれを実感しました。

継続の3つのポイント

継続するには、この3つが有効です。

①スモールステップで出来たを積み上げる

やろう!と思う時は、未来の自分に大きな期待をしている状態。
なので、つい大きな目標を立ててしまいがちです。

でも一度立ち止まって、「本当にその計画は実行できるか?」確認してみることをお勧めします。

私の場合、普段7時半に起きているところを、最初から「4時に起きる」とか、「毎日やる」と決めていたら、きっと続きませんでした。
0→毎日のハードルは大きいので、まずは週1から。慣れてきたら週2にする、など、階段を一つずつ上っていく計画が何より大事。

「できた」「自分もやればできる」と自信がつき、その自信が自分への信頼に変わっていきます。

私たちは、自分の思う通りに現実世界を作っていると研究で証明されています。
ということは、自分のことを「できる自分」と思っているか、「どうせできない自分」と思っているかで、目の前の現実は全く変わってしまいます。

成功体験を積み重ねることが1つ。

そして、失敗したときは「自分が悪い」のではなく、「今回のやり方がだめだった」「この行動が足りなかったからうまく行かなかった」と、自分以外の「改善できる要素」を見つけるようにすることで、現実が大きく変わっていきます。

②仲間や環境を作る

これは今回私が経験して、大きな要因だと感じた部分です。

高校3年生の頃に参加した「学習合宿」を思い出します。
参加希望者が宿泊施設に泊まり、朝から晩までずっと勉強する合宿でした。

家で1日8時間もの学習なんてしたことがない私でしたが、その時は一日10時間。集中して取り組めたのを覚えています。

先生も常駐していたので、わからないことがあれば聞ける。
わからなくて嫌になる、止まってしまう、という状況を回避するための対策もされていたんです。

仲間、学習に適した場所、障害対策。こういったことすべてが「環境づくり」になります。

③やりたい!と思うことをやる

やりたくないことをやり続けるのは本当に難しいものです。

プロ野球選手になりたいと思ったときに、「野球が嫌い」だとしたら、練習して技術を磨くのは難しいですよね。
でも野球が好き、野球がうまくなりたい、と思ったら、練習は自分が望む未来を叶える手段になります。

勉強という行為、ビジネスのための投稿作成、人前で話す、などの行為自体が苦手だとしても、それが自分の望む未来につながっている道だと思えば、やりたい!と思えるし、一歩ずつ近づいていると感じられたらワクワクするものです。

気が乗らない、なかなか続かない、と思ったときは、行動自体ではなく、その先に何を得たいと思っているのかをはっきりさせるとよいかもしれません。

さいごに

苦手な早起きも、水曜の夜の不安も、今では「さあ、明日は朝活で何をしようか」という楽しみに変わりました。

そう思えるようになったのも、積み重ねがあったからこそ。小さな一歩でも、続ければ必ず世界は変わります。

お伝えした通り、私たちには望む現実を創る力が備わっています。
一緒にこの世界を楽しみながら、理想の世界を作っていきましょう!